2014/02/13

キャベツの致死量

昔、キャベツの致死量について聞いたことがあったけれど、正確な数字を忘れてしまったので、自分で調べてみた。

キャベツに含まれる毒素はシュウ酸と言います。これが一定量を超えて体内に摂取されると健康に被害があるというわけです。

シュウ酸の人間の致死量について、「中毒データベース検索システム - UMIN」(出典1)を引いて見たところ、ヒト経口推定致死量はシュウ酸カルシウムとしての摂取で成人で15〜30g 。

United States Department of Agriculture の資料 (出典1)によると、キャベツのシュウ酸含有量は100gあたり、0.1g。
致死量最大の30gのシュウ酸を摂るには、3kgの生キャベツが必要になります。

次に、キャベツの数を求めましょう。
標準的なキャベツ1個の重さは、約1kgから900gだが、可食部だけにすると約800gほど。

3,000 ÷ 800 = 3.75 個

生キャベツの致死量は、3.75 個でした。

この数字はおおよそのもので、キャベツの品種、産地によってシュウ酸の含有量が異なることが知られています。
あくまでも、致死量に至る生キャベツのおおよその数量としてください(って、現実にそんなに食えるかっ!)

ちなみに、シュウ酸の含有量が多いことで知られる野菜はほうれん草。
こちらは、キャベツの何倍ものシュウ酸を含み、危険度が高いようです。
およそ1kgのほうれん草サラダで、死ねます。

これだってそんなに食えるかよ!と言われそうですが、ほうれん草の場合は、離乳食などのベビーフードに使用されることも多く、乳幼児の健康被害の影響がある量は、大人のそれとは比べ物にならないくらいの微量であるこということです。

シュウ酸は水溶性で、ほうれん草も大量のお湯で5分以内で茹でると、5-8割は流れ出るようですので、調理法によっては全く問題にならないので、ご安心を。

(出典1)
中毒データベース検索システム - UMIN

(出典2)
United States Department of Agriculture
Agricultural Research Service
Oxalic Acid Content of Selected Vegetables

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