実際の方法はいくつかバリーエーションがありますが、その一例として読んでいただければと思います。
また、過去記事で「SubversionをWindows 7 64bitにインストール」も書いています。こちらは、リポジトリのアップグレードにも軽く触れていますので参考にしてください。
追記:2016年5月1日に「Subversion 1.9.4 を Windows 10 にインストールする」をアップしました。最新版のSubversionのインストールの記事はこちらを参照ください(この回はWin32Svnを諦め、VisualSVNのインストールに切り替えています。引き続き、Win32SVNの手順はこちらを参照にしてください。)
Subversion Windows Binary Package
SubversionのWindows binary package はApache Subversionのサイトで入手できます。この中にはクライアントのみのパッケージもありますので、以下のサーバーパッケージを提供しているものから好みに合わせて選べばいいと思います。私自身、全てを利用したことがあるわけではないので、個人および業務での使用上の心配事も含めて調査不十分レベルでのコメントがしてあります。(話半分で、パッケージの詳細は自分でよく調べてくださいね)
- CollabNet - Subversion Edge という製品名でApacheと統合されたサーバープログラムを無料ダウンロードするLINKはありますが、個人の利用、商用利用、サポート購入の義務があるのかどうかWebサイトを見て簡単に判断ができませんでした。ダウンロードにはユーザー登録が必要です。
- VisualSVN - Community Editioinが無料でダウンロードできます。Apacheと統合されたグラフィカルな管理ツールが提供されます。ダウンロードにはユーザー登録が必要です。また、商用利用も無料です。
- WANdisco - ダウンロードにはユーザー登録が必要です。こちらは、さらに分かりづらく、フリーなのか何なのかすら明記されていない状態で業務使用には非常に怖いです。
- Win32Svn - VC6 でビルドされた32bitのパッケージを提供しています。ApacheサイトのLINKはsourceforgeに飛びますが、本家のalagazam (Subversion for Windows) のWebサイトを見るのがいいと思います。
ソフトウエア環境
今回の手順では以下のソフトウエアを用意します。- Subversion Server - Subversion 1.8.13 for Apache httpd 2.4.x Windows binaries (svn-win32-1.8.13-ap24.zip)
- Subversion クライアント- TortoiseSVN - Windows 64-bit版の最新バージョンでいいです。
Subversion Serverは、この時点で最新版の1.8.13のWindowsインストーラー「Setup-Subversion-1.8.13.msi」にはUninstallのサポートがない、もしくはUninstallの動作がおかしいことが報告されていますのでWindowsインストーラーの利用は避け、あえてzipを展開する方式でインストールしてみます。
Subversion Server のインストール手順
1.Subversion Serverのインストール
- svn-win32-1.8.13-ap24.zip を解凍すると、「svn-win32-1.8.13」フォルダー以下にファイルが展開されるので、これを「C:\Program Files (x86)」にコピーし、「C:\Program Files (x86)\svn-win32-1.8.13」をインストールディレクトリとする。
- デスクトップの「コンピューター」アイコンを右クリックし、「プロパティー」、「システムの詳細設定」と選択し、「システムのプロパティ」画面を表示する。
- 「環境変数」ボタンを押下し、path環境変数に、「C:\Program Files (x86)\svn-win32-1.8.13\bin」を追加する。
- 「OK」ボタンで変更を反映し、確認のためコマンドプロンプトを開き、「svnadmin --version」コマンドを入力。バージョン情報として、「version 1.8.13」が返ってきたらOKです。
C:\Windows>svnadmin --version
svnadmin, version 1.8.13 (r1667537)
compiled Apr 13 2015, 12:13:17 on x86-microsoft-windows
2.リポジトリの作成
Windows 7 の自分のユーザープロファイルの下に「svn」というディレクトリを用意し、そこに「repos」という名前のリポジトリを作ることとします。コマンドプロンプトを開いてリポジトリ作成のコマンドを叩きます。
コマンドは以下の要領で・・・(UserNameは自分のユーザー名)
svnadmin create C:\Users\UserName\svn\repos
C:\Users\UserName\svn\repos のしたにサブディレクトリが幾つか作成されていたら成功です。
3,Windowsサービスの作成
SCコマンドでWindowsサービスを作成し、Subversionのサーバープロセスを自動起動させます。コマンドプロンプトを「管理者として起動」オプションで起動し、以下の様なコマンドを入力します。
(途中、見やすいように改行していますが、実際には1行です。)
sc create svn binpath= "C:\Program Files (x86)\svn-win32-1.8.13\bin\svnserve.exe
--service -r C:\Users\UserName\svn\repos" displayname= "Subversion Server 1.8.13"
depend= Tcpip start= auto
「[SC] CreateService SUCCESS」 とプロンプトが返ってきたら、サービスの作成は成功です。
Windowsのサービスから、「Subversion Server 1.8.13」ができているか確認して、ここでは手動でサービスを開始しておきます。
4.アクセス権設定
Subversionのリポジトリへのアクセス権設定方式は幾つかありますが、ここではSubversionサーバーローカルの設定ファイルに認証情報を設定する方式で行ってみます。設定の詳しくは、マニュアルを参照してみてください。
リポジトリの設定ファイルは、Subversionリポジトリのディレクトリの下の「conf」にあります。
今回の例では以下の場所になります。
C:\Users\UserName\svn\repos\conf
svnserve.conf ファイルの変更
svnserve.confファイルをテキストエディターで開いて、コメントになっている[general] セクション以下の3行を有効にします。[general]
anon-access = read
auth-access = write
password-db = passwd
passwdファイルの変更
次に、「passwd」ファイルをテキストエディターで開いて、「ユーザー名 = パスワード」の構文でユーザー名とパスワードを設定します。例:
user1=secretpassword
以上で、Subversionサーバープロセスのインストールとリポジトリ作成は完了です。
実際に、リポジトリにはディレクトリ構造を作成し、ファイルをインポートしていきますが、この先は各種HowToものの記事を読んでいただければ情報はあふれるほどあると思います。
TortoiseSVN (Subversionクライアント)のインストール
TortoiseSVN Webサイトからこの時の最新版をダウンロードしてきました。インストーラーは、「TortoiseSVN-1.8.11.26392-x64-svn-1.8.13.msi」。
もし、eclipse plug-inなどとの併用を行なうのであれば、plig-inのサポートするSubversion Working Copyのバージョンを一致させる必要があり、あえて古いバージョンを使用する必要がある場合もありますが、ここではTortoiseSVN単体での使用として最新版を使用します。
インストーラーを起動し、デフォルトでどんどんボタンを押していけば、インストールは簡単に終わります。
リポジトリの参照
TortoiseSVNをインストールしたら、先ほどセットアップしたSubversionリポジトリにアクセスしてみます。先にセットアップしたリポジトリを例にすると、アドレスは、以下の通りです。
svn://localhost/svn/repos
これを、Windowsエクスプローラーの適当なフォルダーを開いた状態で結構ですので、右クリックし、
「TortoiseSVN」、「Repo-Browser」の順にメニューを選択します。
ポップアップした画面で、上記のアドレスを入力しOKを押下します。
空のリポジトリですが、正常にアクセスできたら、インストールはすべて正常です。
ライブラリの追加方法(ご参考までに)
TortoiseSVNを初めてインストールすると「Subversion」というライブラリが追加されます。SubversionをWindows 7で使用する時にこのライブラリを使用しなければいけないという決まりはないのですが、使っていると何かと便利なので、やってみてください。
TortoiseSVNインストール時点では中身はまだ何もないので、ここでワーキングコピー用のフォルダーを作成しておきます。
「C:\Users\UserName\Subversion」に移動し、新規にフォルダーを作成します。
(例えば、MyProject)
ここで作成したフォルダーを選択し、エクスプローラーのツールバーの「ライブラリに追加」ボタンを押下します。
すると、ライブラリの一覧が表示されますので、ここでSubversionを選択します。
これで、SubversionライブラリにMyProjectが追加されます。
2015-04-24 : 誤字脱字訂正しました。
2016-05-01 : 「Subversion 1.9.4 を Windows 10 にインストールする」へのLINKを追記しました。
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