2014/02/21

今日の五輪関連ニュースの各報道機関の取り扱いがおもしろい

2014年2月21日朝のニュース。
フリースタイルスキー女子ハーフパイプで、小野塚彩那(おのづか あやな)が銅メダル!
合わせて、女子フィギュアは浅田真央が6位入賞。

これに関して、報道各社の対応が面白かったので、いろいろ拾ってみた。

きっかけは、今朝の朝日新聞Webのトップページ。

いくら、フリースタイルスキー女子ハーフパイプが今冬季オリンピック初の競技で認知度も低いとはいえ、メダリスト誕生のニュースであるにもかかわらす、メダルを逃した浅田真央のニュースは写真入りでトップにどーんと来ていたことに、すごく不快感を覚えたのであります。

僕はメダル至上主義者ではないですが、今回の扱いは全国区の大新聞の扱い方ではなく、まるで芸能ニュースか何かじゃないか!という風に感じたわけです。

女子フィギュアは確かに大人気競技。
真央ちゃんも頑張った。
最高の演技だった。
物語はあった。
確かにみんなが感動して泣いた。

でも、ここはオリンピック報道としてどうなのか路線で行って欲しいと思ったわけです。
だって、なんかメダリストに失礼に思えたのですよ、朝日新聞の優先付けが。

そこで各社のトップがどういう扱いをしているのかチェックしてみました。

朝の通勤時間帯にネタを拾ったので、画面はみんなiPhoneの画面コピーですが、面倒なことにならないように広告は白抜きにしてあります。

では、行きましょう。

朝日新聞


問題の朝日新聞の見出しのトップは、もちろんフィギュア。
『ロシアのソトニコワが金 ヨナ、連覇ならず銀 真央6位』
そして2番目に、
『スキー小野塚、難易度より確実性 作戦はまり「銅」獲得』
と、小さめのフォントで。
写真には真央ちゃんの感動的なやりきったお顔♡

フィギュアがトップに来るのも仕方がないか、と、100歩譲りかけた時に小野塚選手の見出しがなんともカチンと来てしまったのです。これは僕の勝手なひとりよがりなのは重々承知の上で言えば、真央は3回転ジャンプをたくさん入れてチャレンジして頑張ったけど、小野塚選手は手堅くこなして挑戦はしなかった、みたいに読めちゃったのですよね。

これが、新聞見出しは各社どうなってるの?という興味が湧いたきっかけのトップ画面でした。


読売新聞


次の全国区、超一流新聞は、読売新聞。
見出しの上から行きますと・・・

『真央6位、フリーで挽回・・・鈴木8位・村上12位』
『ソトニコワ「金」、逆転で露初・・・金ヨナ連覇逃す』
『浅田「自分が目指す演技ができて恩返しできた』
『金ヨナ「出来ることをすべてやろうと考えた』
『日本、女子3大会連続のメダル逃す・・・フィギュア』
『絶頂期の竹内智香「心・技・体・用具いい状態』
『小野塚、銅メダル・・・フリースタイル女子HP』

とまぁ、メダリストの記事が7番目なわけです。しかも6番目のは前日のスノボの銀メダル関連。
銅ってそんなにダメなの?と、思わせるような配置です。


毎日新聞



次の全国区、超一流新聞は、毎日新聞。
ここは、勝手にスマホ版で表示になっちゃったので、どど~んと真央ちゃんです。
次が、松井秀喜かよ(T_T)
メダリストの記事はどうしたの?

悔しいので下にスクロール・・・・
・・・ない。
次は・・・。
やっぱりない(T_T)

「ウクライナの五輪代表が棄権」なんて記事よりもっと伝えたいことがあるんじゃないでしょうか?
結局、銅メダルの記事はトップにはナシ。

産経新聞

こちら、フジサンケイグループ(いまでもこんな言い方するんでしょうか?)の新聞社は日本語版韓国新聞のようなものですから、韓国関連記事のオンパレードです。
トップと2番めは慰安婦問題、3番目に真央ちゃん。

下にスクロールすると・・・
キム・ヨナ、
韓国の反日、
竹島・・・
もう見事に韓国新聞と化していますね。
結局、銅メダル記事はなし。

東京新聞

さて、地方新聞をチェックしてみますと、東京新聞はジャーナリズムを感じます。
トップは、錦織!
ウクライナ代表、NY株と来て、
『小野塚彩那はスキーHP銅 浅田6位、意地の好演技』
続けて、
『スキー女子HP、小野塚が「銅」  今大会女子2人目のメダリスト』

さすがですね、ちゃんと順番は銅メダルが最初で次に真央ちゃん。
僕個人としては、これが正しい公正な順番だと思っています。


新潟日報

新潟日報は、小野塚彩那選手の地元新潟のバリバリの地方紙です。
トップは、
『ソチ五輪スキーHP、小野塚が銅』
もう、当たり前ですよね!
次が、
『県内3月卒業、内定率4年連続改善』
地方の関心事がよく分かりますね。

で、結局トップページにはフィギュアの記事は一切なし!
見事な地方紙です!

中日新聞


真央ちゃんの地元愛知県に本社を置く一流新聞です。
これは、新潟日報とのバトルを期待して見てみると・・・・
『スキー女子HP、小野塚が「銅」』

えっ?・・・

2番目に、
『浅田真央6位、ソトニコワが優勝』
ドラゴンズ以外特に思い入れがないのかしら?

でも、素晴らしい!!
朝日も読売も毎日も(産経はどうでもいい)ちゃんと見習って欲しいものです。


信濃毎日新聞


雪の被害も少なくなかった長野県の新聞はどうかとチェックしてみました。
こちらが、また面白い。
トップの号外記事は、メダルのニュースだけ!
徹底していますね。
基準が明確で、とても好感がもてます。
もちろん長野県も多数の選手をソチに送り込んでいますので、選手の帰国記事なんかもトップにありますが、真央ちゃんの記事はなし!
ここも、地方紙の地元びいきが見え隠れ(^_^;)


山梨日日新聞

今回、雪の被害が尋常でなかった山梨県の地方紙はどうかというと、
あたりまえのことながら、オリンピックどころではないわけです。
トップは、大雪情報。
全国、海外記事にはオリンピックはなし。

スクロールすると・・・

47Newsのオリンピック専用サイトへのバナーがありました。
もう、ここで全て任せちゃおうということなのですね。

念のため、最後まで見てみると・・・

やっぱりなし。スポーツ欄はオリンピック以外の記事です。
ここには、真央ちゃんも小野塚選手も出てきませんでした。

西日本新聞

最後に、九州のどこも贔屓目に見ないだろうと思われる地方新聞を
見てみると。

『フリースタイルHP女子で小野塚が銅 フィギュア浅田は6位』

至ってまともな見出しです。

まとめ

今回、各地の新聞を見てみると、全国紙ほど大衆の好みに合わせた内容の発行部数競争毒されている傾向が強く出ているということがよく分かります。
3.11の石巻日日新聞のエピソードといい、今回の報道の順位付けといい地方紙ほどまともな事をしているなと感じてしまいます。

大手一流新聞さん、大きな会社は大変ですね。
入社当初は40人、今では9万人。
気がついたら大きな会社に勤めていた今の僕にも、今回の調査はなにか考えさせられるところがありましたよ。

(ちょっと誇張がありました。40人は日本のオフィス。9万人は全世界の社員数。比較してはいけませんでしたね。)




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